OJT指導者育成のニーズ
最近このニーズが多い理由
多くの企業、自治体、個人が「人を育てる」ことの壁にぶつかっている。
数年前までは、成り行きのOJTでもどうにかなったものが、どうにもならなくなっている。
採用したものの育成でつまづき、退職者が出ている組織もあるでしょう。
なぜ今なのか・・・
人手不足問題解消のために採用を増やしている組織があり、問題にぶち当たっている
自己流「指導法」が若い人に通用しなくなっている
後者については、ここ5,6年くらいだろうか。ハラスメントという言葉をよく耳にするようになったり、「ゆとり世代」が・・・という単語が聞こえてくるあたりから、自己流の限界が現れているように思う。
別に「ゆとり」が悪いわけではない。育ってきた環境がたまたまそうだっただけだ。私たちだって、先輩たちだって若い頃は「いまどきの若いもんは」と言われてきた。上意下達(トップダウン)のマネジメントが成立していたときは「いまどき」という揶揄は揶揄で済み、飲みニケーションと現場のゆるやかなパワハラで、なんとなく部下も上司もこういうものだろうと判断をして業務が回っていた。(もちろん、例外は多いにあろうが)
ところが、最近は・・・上司は「強く言ったらパワハラって言われちゃう」と遠慮し、部下は「もっと聞きたいことがあるが上司には聞きにくい」「フィードバックしてくれないので自分の取り組みが合っているか不安」と悩む。IT化の進展と業務効率の観点からも、デジタルツールでのコミュニケーションも増え、業務の中で話し合う場も減っているから、お互いが遠慮しがちになっているようにも思う。
もちろん、便利なものは利用すべきだと思う。効率化するところは効率化した方がよい。さまざまなツールもうまく活用した方がよい。問題は「変な遠慮」にある。
面と向かって話すことは、特に感情面の情報量が多くなる。
でも、言いにくいからとメールやメッセージで済ます。電話も相手との間に距離を残すことも多い。
感情を伴う話しは、直接話した方がいい。(そう言って、私も個人的なことではできてない・・・汗)
言われて嫌な思い、嬉しい思い、不安な思い・・・その場でお互いが共有することに意味があると思う。それがお互いを知るということにつながるから。別に頻繁に話せってわけではなく、要所要所でいいということ。
「ジョハリの窓」を知っている方も多いと思うが、この「開放」の領域を広げることで、お互いを理解することにつながる。ストレスの少ない職場は、これができていると思う。この領域をお互いが広げ、自分の価値観を広げ、自分のいいところ悪いところに気付き、次のアクションを起こしていくことができれば、能力向上、組織の成果にもつながると思う。
「個の力」を「組織の力」に
ダイバーシティという単語がこれだけ広がり(広がってるよね?)、多様な人材を活用しましょうと叫ばれているが、これがうまくいくには、前述の「開放」の領域が広がるような「対話」「歩み寄り」が必要だと思う。この風土が育ってないからダイバーシティができないってわけではない。多様な人材を登用することで、自然と対話をしないといけなくなり、対話の風土が生まれることも大いにある。そういう企業を見たこともある。卵が先か鶏が先がかは、どちらでもよいと思う。ただ、卵と鶏という2つのアプローチがあるよねと知っておくだけでよいと思う。
結果や成果は大事だけど、組織で働く以上、色んな人が介在しており、やっぱり基本は「信頼関係」が大前提ということ。
職場での出来事、プライベートでもそうかもしれないが、何でもかんでも100%納得ってことはない。
「あの上司が言うからしょうがない。いっちょやってみるか」こういう納得の仕方も大いにアリだと思う。お互いの関係ができると「この人のためなら協力しよう」と思えるようになる。この気持ちもとても重要だと思う。そうやって補完しあえる組織は、見ていて気持ちがいいし、前向きな気持ちにもなるし、何よりチームワークのダークサイドが出にくくなる。チームワークのダークサイドというのは「ちょっとサボっててもいいよね」「ちょっと手を緩めてもいいよね」という側面のこと。もちろん、人間なんでダークサイドがよぎることもあるだろうけだね。良い方向に治癒力が働くのが「良い組織」だよね。
という前提を部下も上司も理解できると、よりお互いが成長しやすくなる。
ときには、強い口調になったり、厳しく接したりすることも必要であろう。それも期待のあらわれ。信頼関係があるかないか受け取る方の感情も違うから、まずはそこに「信頼関係」があるか、確認してね。
というわけで、
対話や歩み寄りを促すための「OJT」の仕組みをどうやって作りますかなんてことを、コンサルティングや研修でお伝えしていますので、気になる方は直接メッセージくださいね。