課長になりたくない若者たち

課長になりたくない若者

 平成30年度新入社員1,644人を対象にした「働くことの意識」調査結果によると(公益財団法人日本生産性本部と一般社団法人日本経済青年協議会https://activity.jpc-net.jp/detail/mcd/activity001538.html)、

「どのポスト」まで昇進したいかという質問に対し最も多い回答が「どうでもよい」で、10年前に上位であった専門職(スペシャリスト)や、社長は、大幅にダウンした結果となっている。

 課長以上まで昇進したいと希望している人は47.1%であり、まだ会社のことがよくわかっていない新入社員の時点で、半数以上は課長以上にはなりたくないと考えていることがわかる。

 

 また、このことは新入社員だけでなく、厚生労働省の調査からも窺い知れることができる。平成30年版「労働経済の分析」においても、役職についていない職員等における管理職への昇進希望について、61.1%と半数を超える非管理職が管理職にはなりたいと思わないと回答している。

 理由は、「責任が重くなる」、「業務量が増え、長時間労働になる」などが上位であり、その背景には、責任や業務量やその負担からくる精神的肉体的ストレスに比して給料が見合っていないと考える人が増えているといえるでしょう。もちろん、管理職を望む方もいらっしゃるので、価値観は人それぞれですが、新入社員の調査、非管理職の調査からも管理職を希望しない人が多いことは明らかである。

 特に、「現在の業務内容で働き続けたい」、「部下を管理・指導でき自信がない」という結果にいたっては、管理職になることで、指示命令や指導助言という業務が加わることへの負担を感じている方が多いのは、現在の管理職が魅力的に映っていないことが大きな原因といえるでしょう。

先の見えた不安・先の見えない不安

 働いたことのない新人が、まだ見ぬ会社員人生を想像し、「管理職にはなりたくない」と考えるのは無理もないことかと思うが、非管理職ですらこの状態なのだから、よほど・・・魅力ないんでしょうね。管理職って。

 でも、わかります。40歳を越えたあたりを境に、先の見えた不安にかられるあの感じ。この会社で何をしてきたのか、何を得たのか、社会貢献できているのか…そして、自分の出世はどの役職までが限界で・・・あれ、そもそも定年って、いくつだっけ?・・・と。そんな状況の親を見て育った若者たちに、管理職として出世することなんて、魅力的に映らない。「なにそれ、美味しいの?」ですよ。

 そもそも、「人並み以上に働きたいか」という質問に(先の新入社員調査より)、「人並み以上(31.3%)」と「人並みで十分(61.6%)」のポイントに大きく開きが出ている。この開きは、年々広がっているそうだ。人手不足もあいまって採用数も多く、”そこそこでいい”というマインドが醸成されるのは、理解に難くない。加えて、出世したことによる旨味は感じられにくくなっているのだから、そりゃ管理職にはならなくていいと思うような気がする。

数値では見えてないけど、私なりに思うこと

 もうひとつ、若者のマインドでいえることといえば、「人の上に立つのは好まない」とか「皆の前でガツガツと出世志向を表現するのはカッコ悪い」・・・こんな考えもあるんじゃないかなと思っている。趣味や遊び、ファッションという好みの多様性は受け容れるものの、全員がいい意味でリーダーシップを発揮して物事を進めるというのは弱いように映る。変な遠慮をする(配慮と遠慮は違うから)。だとすると、本当の気持ちは違うんじゃないかなという気もする。数値で現れている以上に、”頑張りたい”、”それなりに、人並み以上には・・”くらいの気持ちをもっている人がいるんじゃないかと思う。ここを上手にくすぐれる上司に出会えたら、成長もしやすいけど、、、出会わないと、”やっぱり会社ってこんなとこか”になりそうですね。

 と、管理職や経営陣を責めているわけではありませんが、こういう時代だからこそ、以下の4つがこれから必要になってくるでしょう。

「管理職の業務見直し」、「管理職の意識改革」、「管理職育成の見直し」、「管理職登用の見直し」

 

 この動きを捉えて対応していくことが、個人の成長に、そして組織の成長につながると私は思います。

 というわけで、今年もよろしくお願いいたします。

 

 

 

 

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