糸をほぐすように

経営学とは成功体験を集めたもの

家の掃除をしていたら、

“経営学とは成功体験を集めたもの。経営がうまくいかないのは、その成功体験を社長がマネできないから。もしくは足を引っ張る何かのせいで行動できないから”

と、あきらかに走り書きした、中小企業診断士の2次試験の勉強のノー トが出てきた。

2次試験合格に役立つかはいささか疑問だが(笑)、経営者やコンサルタントはそのことを頭に入れておいて損はない。

たしかに、と思うこともたくさんある。

成長している会社は、理念や社長の考えを共有し、組織運営上必要な取り組みに愚直に取り組んでいるし、取り組もうとしている。

では、何が足をひっぱるのか。

それは人の心、みんなの心、価値観が引っ張っているんじゃなかろうか。

こじれた糸をほぐす

ワタシたちコンサルタントは、必要な施策を会社と一緒に模索することも大事だが、その前段階のボトルネック(足かせ)を外すというか、解きほぐすことも求められていると思う。それが出来ないと次に進めない。

その昔、とある社長さんに「本気で変わろう、本当に変えようと思えていないのであれば、外部の人間入れてコンサルティングなんてしない方がいいですよ。社員を振り回すことになりますから」と話したら、依頼が来なかった。笑

このセリフで鼓舞されなかったというわけだ。そのぐらい、その社長にとって覚悟が決まらなかったのだろう。

誰かに薦められて食べた物が、偶然美味しかった!ということもあるが、ワタシたちが提供しているのは一過性の美味しさではない。その時一瞬美味しいだけではダメで、経営者や従業員が、自分たちの力でその美味しさを維持できるようにしていけるようにすることが求められている。あくまで、ワタシたちは裏方であり、主役は経営者さんや従業員なんだから。

そのためにも、ワタシたちコンサルタントは、ヒアリングスキルを磨くことが必要なんだと思う。

心を解きほぐすためのヒアリングスキルであり、前向きな気持ちになってもらうためのヒアリングスキルといえばいいだろうか。

相手の主体性は最大限尊重する

(相手は、必要な能力を有してるという前提で話す)

対等な目線で話さないと、相手を否定することになる。いくら優しく熱心なコンサルタントでも、頭の片隅に「会社とは、こうあるべきだ」「従業員は、こうあるべきだ」という気持ちを残したままヒアリングに臨むと、どこかでその言葉が出て、トンチンカンなアドバイスやヒアリングになるし、相手から本音は引き出せない。

たとえば、人通りの少ない立地の店舗を訪問して「隠れ家みたいですね」と言うのもそうだ。隠れ家と言われる立地で店をはじめる経営者は、自分の店の立地の悪さは百も承知である。多くの店は、隠れたいわけじゃない。ちゃんと露出したい。本当に隠れてもやっていけるのは、認知度高い有名店だ。

言うなら「店頭の看板が目立っていていいですね。他に認知度上げるための施策って何かされているんですか?」とか「看板の位置、あっちにしない理由、なにかあるの?」とか、、、、あくまで、向こうも何かをやろうとしてるという前提に立って質問した方がよい。

話は異なるが、問題社員とおぼしき方がいたときに「あの人は辞めさせた方がいい」と性急に判断をするコンサルもいるが、これも心証最悪。多くの経営者は、自分の会社の従業員を辞めさせたいなんて思っていないからだ。間違って言いそうになったら「と、思う人もいるでしょうけどね」と、付け加えるぐらいでよい。(言い方が失礼に聞こえそうになったときも、フォローの一言を加えれば、なんとかなる。「雑に言ってしまったかもしれませんが」とか「あくまでわかりやすく言えば、、、ですが」など、言い方は色々ある)

会社の状態が見えないうちは、「今、どのようなお客さんが来てくれていますか?」「これまでどのような取り組みをされてきましたか?」と現状や過去をヒアリングして、状況を探ることが大事。

過去の分析が出来てないのに、アドバイスしてしまうのは相手を不快にするだけだ。恋愛の話をしている友人に「そんな相手、別れた方がいいよ!他にいい人いるよ」と、勝手にアレコレアドバイスしちゃって、相手に「聞いてほしかっただけなのに」と思われてしまうのと一緒だ。

アドバイスについて言えば、「アナタはやっていない・できていない」と捉えられる言い方が一番危険だ。もし、その助言が正しくとも、人間には作用・反作用の法則があり、やれと言われればやりたくなくなる。「勉強しなさい」と親に言われるとしたくなくなるのと同じである。

これは従業員へのヒアリングでも同じである。

事前にどんな特徴を持った方なのかを聞いたりもするが、先入観は交えずにヒアリングする。そして、特に「ここは安全な場所だから、何を話してもいい」と安心感を与えるようにしている。

経営者や人事サイドは従業員が本音を話すか不安に感じるようだが、安全な場所作り相手の主体性を尊重することを守れば、話しはスムーズなことが大半である。

と、偉そうに書いたが、ワタシもコンサルとして活動し始めた頃は、うまくコミュニケーション出来なかったことも多い。

でも、毎月、中小企業診断士インタビューする機会を運良く得たり(すでに80名からお話を聞いた)、たくさんの方々の話をマンツーマンで聴く機会を経て、”聴く”ということが少しずつ出来るようになったのであり、その意味では経験し、振り返り、自分なりのスタイルを築いてきたことが大きい。

そして、このスキルって、コンサルティングだけじゃなくて日常生活でも使えるよね。と、思ったり。

まぁ、ずいぶん偉そうに書いたが、結構失礼なことをズケズケ言ったりすることも多いので、「おいっ」ってことがあれば、是非ご指摘いただきたい!笑

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